福祉国家に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
1 ウィレンスキー(Wilensky,H.)は『福祉国家と平等』において、福祉国家の発展に長期的に影響を与えるのは、経済水準の上昇であり、その国家がいかなる政治体制であるかは影響がないとする福祉国家収斂説を唱えた。
2 ハイエク(Hayek,F.)は『自由の条件』において、福祉国家が、インフレーション、累進課税、威圧的な労働組合、教育における強大な政府支配、広範な恣意的権力を持つ社会サービス官僚という新たな危険をもたらしたと論じた。
3 ティトマス(Titmuss,R.)は「福祉の社会的分業」という論文において、福祉国家を、民主主義、資本主義、福祉という3つの構成要素の関係でとらえるとするハイフン連結社会という概念を唱えた。
4 ギデンズ(Giddens,A.)は『第三の道』において、新たな福祉国家の方向性として、金銭給付よりも、教育や職業訓練によって人的資本に投資することを重視するポジティブ・ウェルフェアを提唱した。
5 エスピン・アンデルセン(Esping-Andersen,G.)は『福祉資本主義の三つの世界』において、脱商品化と社会的階層化という2つの指標をもとに、福祉国家レジームを、自由主義的、コーポラティズム的、社会民主主義的という3つに類型化した。
正答ー3